ブラッシングの方法
まずは歯ブラシの持ち方です。ほとんどの方は、5本の指で歯ブラシを握って持つ習慣があるかと思われますが、歯ブラシを握ると、かなりの力が加わり、歯茎を傷める可能性が高くなります。
正しくは、鉛筆やお箸を持つように歯ブラシを持ちます。こうすることによって、無駄な力が入らなくなり、歯茎を守りつつ、しっかりとプラークを落とす磨き方が可能となります。
また、歯ブラシは、ハンドル(柄の部分)の真ん中を持つのではなく、植毛されていない方のハンドル先端を持つようにします。ハンドル先端を持つことによって、稼働部分が大きくなり、
奥歯まで楽にブラシが届くようになります。
効果的なプラーク・コントロールを行うためには、意識的な面も大切です。漠然と歯ブラシを動かすのではなく、「プラークを取り除く」という意識を持ち、鏡を見ながら磨くようにします。
あらかじめ磨く順番を自分で決めておくと、効率よくブラッシングすることができます。例えば、上顎、下顎別に、下記のように決めておくと効率が良いでしょう。
奥歯の裏側→前歯の裏側→奥歯の噛み合わせ面→前歯の噛み合わせ面→奥歯の表側→前歯の表側
歯ブラシの基本的な動かし方は、「きちんと歯に当てる」、「小刻みに軽く」と、「場所によって角度を変える」の三つです。磨き方によって歯ブラシの当て方は色々ですが、
基本的に歯に対して垂直か45°です。歯にブラシがきちんと当たっていることを意識しながら磨くと良いでしょう。ブラシ部分は1cm以下の小さい幅で動かすようにします。
動かす幅が大きいほど、磨き残しが増え、大雑把な仕上がりとなります。場所によって角度を変える効果が一番大きいのは、前歯の裏側や八重歯です。このような部分は歯ブラシを縦にして、
ヘッドの先端部、後端部を使うと磨きやすいでしょう。例えば、小さなスペースの字を消すとき、消しゴムの角を使うような感覚で磨きます。